KOJI YOSHIOKA
10.32017
熊本の産業世界遺産を撮る
熊本県内には2ヶ所の産業世界遺産がある。
炭鉱の街として知られる荒尾市と明治時代に建造された港湾施設として現存する「三角西港」である。
どちらの遺跡も夏の光が似合っている。ギラつく太陽の光に照らされた建造物は光と影のコントラストが歴史を封印しているかのように思える。
炭鉱を知らない人にとっても「万田抗」の遺構は当時のリアリティを伝えてくれる。
存在感や空気感といった写真の表現要素を大切にしながら撮影したい。
時間を食べながら成長したサビや風雨にさらされたシミのディティールも大切に写したい要素である。それらの要素を磨き上げるのが光。光と影でリアリティは誕生する。そのためには被写体に想いを寄せ丁寧に対話をしながら光を読み、写真を撮りたい。