KOJI YOSHIOKA

熊本地震の爪痕に見る光景

12月の九州、「自然の風景」を主な被写体とされている
人にとっての紅葉は、余り美しいとは言えないようです。
むしろ「落葉と命の移り変わりの様」に写真的世界を
探して頂く事をお薦めします。
また、自然のダイナミズムが表出した熊本地震の爪跡に
視点を向けていただき、新しい表現を探して見るのも一考かと思います。
熊本地震から半年以上過ぎても被害の様相はそのまま続いています。
今まで樹木に覆われて見えなかった所に、
岩崩れによって新しい滝が出現しています。
上にかかる赤い橋とのコントラストが妙に美しく見える光景になっています。
下の白川にかかる橋は崩れ落ちて、そこまで続いていた
道路は地割れと地盤のズレでズタズタになりました。
地球規模で起きる災害を自分の眼で確かめて欲しい。
写真を撮る行為の中で自然と人間との関係性を見つめて頂ければと思います。
12月の光の便りは、熊本地震の爪跡が残る「阿蘇の風景」から始めます。

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